ある人の標語で「群れない・媚びない・諂わない」と言うのがあった。何処からともなくやってくる猫たちにまで愛情をそそぎ見守っているような人の言葉には、どこか親しみを感じる。吉野けいこさんの人形たちを観ていると、小動物の一体一体までもが自立の心を持っていて「むれない・こびない・へつらわない」という言葉が浮かんでくる。それでいてツンと澄まして居るわけでもなく、仲間たちと楽しく心を通わせているようでもあるのだけれど、人形たちの視線はそれぞれのところにあるようなので、ほんの少しの距離感を感じる。それでいて心の中のつぶやきの問いかけにはやさしく真摯に応えてくれているようで、、、。